V6「The ONES」が素晴らし過ぎるのでレビューを書きました
V6のアルバム「The ONES」が発売されて一週間弱。名古屋公演に参戦してきて、改めてこのアルバムの素晴らしさを噛み締めている今日この頃です。
本当はツアーが始まる前にこの記事をあげたかったんですが、間に合わず…後れ馳せながら、「The ONES」通常盤のレビューです。
1.never
アナログ時計の秒針の音と、デジタル時計のアラーム音だけが鳴り響く、冒頭14秒間。静かで淡々としたリズムが、これから始まる「The ONES」というアルバムへの期待感を膨らませてくれる。
洗練されたエレクトロなサウンドに飲まれることなく紡がれるメロディーラインと熱のある歌詞がとても魅力的。
アルバム発売前に歌番組で披露される機会はあったものの、CD音源で聴くとまた一味も二味も違った良さが楽しめる。
2.刹那的 Night
作詞・作曲:石野卓球、編曲:CMJKという字面だけでも破壊力抜群のナンバーは、聴いたら最後、刹那に虜。
卓球さんが一周回って行き着いた音楽らしいが、一周回ってどエライ所に行き着いたもんだと思う。テクノのサウンドに映えるホーンセクション。性癖にずしずし突き刺さってくるので、たまらない。
今日のMステ披露で日本全国に「刹那」感染者が増えるに違いない。
3.SOUZO
作詞は在日ファンクの浜野謙太さんことハマケンさん。作曲はジャニーズではお馴染みのTommy Clint氏。意外にもブイの曲を作るのは初めてらしい。
クセたっぷりのご機嫌なファンキーディスコチューンは、ハマケンさんの歌詞の世界観と相まって魅力3割増!
可愛くてしょうもないおっさん達の嘆き(褒め言葉)が拝聴できる。C&Rが多めだが、ツアー終盤にはしっかりマスターしてコンサートに臨みたいところ。
4.Beautiful World
V6にとっての46枚目のシングル。
作詞・作曲は秦基博さん。秦さん改めて素敵な曲をありがとう…アルバムCMのナレーションまで務めてくれてありがとう…
ブイの曲にはありそうでなかった曲調。秦さん本人が歌っている姿が容易に想像できる、温かみと爽やかさを兼ね揃えた楽曲。何度聴いても飽きずに聴ける。
9係の主題歌だったこともあって、おいしいパートはほとんど井ノ原さんがかっさらっている。そんなところもまた良き。
5.Cloudy sky
爽快感溢れる超絶クリアなナンバー。
個人的印象は「Voyager 2017」。
音使いやコード進行など、聴く人によってはすぐにHIKARIさんが作曲していることに気付くかもしれない。
作詞はデビュー曲「MUSIC FOR THE PEOPLE」以来の担当となる秋元康さん。せっかくC&Rを入れてくれたんだから、これもコンサートまでには覚えておきたい。
6.DOMINO
1分42秒と短いながらも、アルバムの中で圧倒的存在感と異彩を放つこの曲。
ど頭のバスドラとタムの音だけで既にカッコいいとは一体どういうことだろう?
作詞はSupernovaのStaxx T氏。二人の関係がドミノのように崩れていく様子が、サウンドとしても色々な形になって描かれているのが面白い。
7.Round & Round
長野博がこの曲をプロデュースしたという事実が、まず尊い(なんじゃそりゃ)。
こういう難しい曲も表現できるのがV6。6人それぞれに印象的なソロパートが割り当てられているので、サウンド全体というよりはメロディーや歌詞に重きを置いて聴くとまた面白いかもしれない。2番Bメロの長野くん➡健ちゃんのパートなんか…それはもう、たまらない。
もう一度言うが、長野博がこの曲をプロデュースしたという事実が、果てしなく尊い。
8.Remember your love
先に要らぬ報告をさせて頂くと、私はこの曲を試聴した時点で泣いている。
ストーリー性たっぷりの"男の失恋ソング"。健ちゃんにこういう曲をプロデュースさせたら天下一品だと思う。
サビ前半のメロディーがファルセット中心の高音域で構成されているため、後半の「I Remember your love」のフレーズが余計に切なく響く。
1・2番は自由に、控えめに歌っていたストリングスがラスサビになってメロディーと同じフレーズをさらっと奏でるのがずるい。
9.会って話を (20th Century)
「不惑」に続き、KIRINJIの堀米高樹さんによる楽曲提供。「不惑」がひっくり返るほど良い曲だったので今回も存分に期待していたが、これまたすこぶる素敵な曲!
耳ざわりの良いレトロな曲調と独特の歌詞の世界観に、トニ3人の歌声が溶け込んで起こる化学反応……あまりにも心地よくて、きっと無限に聴いていられる。
トニセン×KIRINJIの相性の良さはこれで完璧に証明されたわけだし、このコラボでアルバム1枚出してみてはどうですかね?ていうか出してくれ。
10.Answer
歌詞の力強さが際立つエモーショナルなロックナンバー。なかなかの高音域にも関わらず地声で熱量たっぷりに歌いあげるメンバー一人ひとりの歌声がグッと来る。
白か黒か、正か悪かなど、対比を表した歌詞が何回か登場するように、サウンドも「静」と「動」の部分がはっきりと描かれている。
11.Can't Get Enough
初めて聴いた時「いやいや完全に洋楽だろこれ」と思わずツッコミを入れてしまったのだが、海外コンポーザーだけでなく日本人の星野純一さんも作曲に関わっているコライト作品だった。
アルバムが「無茶したな、V6」ならこの曲は「攻めたな、V6」。
ファルセットを多様したメロディーラインと洒落っ気たっぷりの繊細なアレンジ。J-POPの枠を完全に超えた攻めの一曲。
12.Get Naked (Coming Century)
「いやいや完全に洋楽だろこれ(2回目)」。
海外コンポーザーが作り上げたサウンドに載せられたアダルティで攻撃的な歌詞は、Def TechのMicro氏によるもの。
歌詞に「女は耳で恋に落ちる」とあるように、この曲でカミセン沼にどっぷりハマるリスナーが続出するに違いない…
13.ボク・空・キミ
個人的に大好きで、何度となくライブにも足を運んでいる大橋トリオによる提供曲。
シンプルでありながら物足りなさを一切感じさせない音作り、抑揚をあまりつけない静かな歌声、まさに大橋トリオワールドだ。
「ボク・空・キミ」というタイトルを剛くんがつけたと言うエピソードにはかなり驚かされた。曲を通して人の体温を感じるだけでなく、"触れる"ことが出来る至極の一曲。
14.COLORS
万人が聴いて素直に「良い曲」だと感じられる、親しみやすさと美しさを兼ね揃えたハートフルな一曲。
過度なアレンジがなく、どこまでも真っ直ぐなサウンドと歌い方。歌詞にもある「ありのまま」の6人の姿が感じられる。このアルバムでは一番V6らしい曲かな、とも思う。
15.レッツゴー6匹
ブイにもついに待ちに待ったレキシさんの提供曲が来た!!
学校へ行こうの九州旅からヒントを得たというイノッチ考案のアカペラのオープニング。あの車の中で延々やってたやつか…懐かしい(笑)
今までのブイの楽曲名を取り入れた、遊び心に溢れた歌詞。歌割りなし、オールユニゾンのボーカルもまた素敵。最初から最後まで可愛いV6が堪能できる。
16.The One
アルバムの最後を飾るのは、THE CHARM PARK氏が作編曲を務めた、温かみ溢れる一曲。
普通に聴いたとしてももちろん良い曲だが、ここまでのアルバム収録曲15曲、そしてこれまでV6と過ごしてきた時間を思いこの曲を聴くと、どうしようもなく泣けてくる。
シンプルでありながら、優しい生楽器のサウンド。染み渡るような6人の歌声。
曲の最後の和音を完全終止にしなかったのは、V6とファンの旅には続きがあるから。「まだ見たことがない景色があるから、これからも共に歩んでいこう」という6人からのメッセージだと私は信じている。
…以上、通常盤レビューでした。
Twitterでは呟かせてもらったんですが、私は「ブイのアルバムなら絶対インフィニティ!!」と豪語してきた∞信者でした。ところがねぇ~今回のアルバムでついにそれが覆ったよねぇ~…(笑)
ジャニーズファンにも、音楽ファンにもおすすめしたい!!「The ONES」、とにかく素晴らしいアルバムです。
V6が今いる場所、今表現したい音楽をたくさんの人に体感してほしい!!このアルバムの良さ、V6の良さが一人でも多くの人に伝わりますように。